春夏秋冬季節を問わず、いつでも盛り上がるイベント・DVD鑑賞会。ワンルームマンションにさえ住んでいれば、あとは簡単なツマミとお酒だけで会が成立してしまうというお手軽さが魅力です。
しかしシンプルな会であるからこそ、どんな映画を選ぶかがミソ。ここではそんなDVD鑑賞会で、取りあえずこれを選んでおけばハズさないという感動の名作映画をまとめてみました。
1.ショーシャンクの空に
爽快感:★★★★★
冤罪でショーシャンク刑務所に収容された主人公アンディが、数十年という長い時間をその刑務所で過ごしながらも、決して希望を捨てることなく毎日を過ごします。そんなアンディが、これまでにないほどの絶望感に打ちひしがれた時、とった行動とは……?
こういったランキングにこれは絶対に外せないでしょう、という名作中の名作。確かに泣ける映画ではありますが、切ないわけではなく本当に爽快。
とくにラストシーン辺りで流れる、相棒レッドのセリフ。これはもう映画史に置いても1位2位を争うほどの名ゼリフでしょう。
どんなセリフかは、ぜひ映画を観て確認してください。
2.ライフイズビューティフル
せつなさ:★★★★★
1930年代。ユダヤ系イタリア人のグイドは、小学校の教師ドーラに恋をします。彼の純粋さに惹かれた彼女は結婚を承諾、やがて生まれた可愛い息子とともに幸せな日々を送っていました。
そんなある時、彼らに突然ナチの強制収容所への収監命令が下り。。。
ショーシャンクとは異なり、せつない涙の流れる映画です。監督・脚本・主演も務めたロベルト・ベニーニという人、実はイタリアのチャップリンと呼ばれるほど笑わせるのがうまい方なんですが、自分達が捕虜として悲惨な目に合っていることを息子に悟られまい、とひょうきんにおどける様が何ともせつなく、胸が締め付けられます。
3.ニューシネマパラダイス
ノスタルジー:★★★★★
シチリア島の小さな村にある映画館・パラダイス座。
大の映画少年・トトはこの映画館に通いつめ、老映写技師アルフレードとも心を通わせます。やがてトトは大人になり、様々な経験を経て映画監督になります。今や有名人として地元に迎えられたトトが、30年ぶりに映画館へ向かうと……。
前の二作品と比べると、この映画は大きなストーリーの起伏がありません。淡々と時間が流れます。しかしそれが何とも心地よいのです。
ひと昔前の南イタリアの穏やかな景色、ノスタルジックであたたかなテーマ音楽……それらが混然一体となり、「ああ、本当に映画っていいなぁ」という幸福な気持ちにさせてくれます。
4.シザー・ハンズ
うっとり度:★★★★★
主人公は人造人間・エドワード。
体のすべてのパーツを造りあげられ、あとは両手を残すのみ……というところで父たる科学者が死に、哀れ両手がハサミの状態のままで何十年にもわたり廃墟で暮らすエドワード。
やがて心優しき人に発見され、エドワードは人間社会に溶け込もうとするも……。
「……おばあちゃん。雪はどうして降るの?」
という少女の問いかけから始まる、優しいおとぎ話のようなストーリー。で、物語後半に差し掛かって、その雪が降る理由が出てきます。しんしんと降りしきる雪の中、舞うように踊るヒロイン……。
この辺り、ロマンチック過ぎです。この町に雪が降る理由、メルヘンチック過ぎです。男だろうが女だろうがもう関係ありません。もれなくうっとりすること請け合いです。
切れ味抜群の恋愛映画です。テーマ曲もたまりません。
5.バタフライ・エフェクト
心が健やかになる度:★★★★★
主人公は幼い頃から精神に疾患があり、心に緊張状態が来ると記憶が飛んでしまいます。そのことを精神科医に相談すると
「記憶が飛ぶたびに、その時のことを日記に書きなさい」
というアドバイスを貰います。
数年後、可もなく不可もなくという人生を送っている主人公。ある日ふと、数年前の日記の〈記憶が飛んだシーン〉を読み返してみると……!
少々ネタバラシすると、これはタイムスリップものです。何度も時間をさかのぼり、人生を生き直そうとする男の物語です。ですがなぜか、前回の失敗を経てタイムスリップしているにも関わらず、男の人生はどんどん悲惨なものになっていきます。
そして男はついに、周りの大切な人たちがみんな幸せになるための唯一の方法を考えつきます。
その方法がすごいんです。これはグッときます。
この映画を観ると心から「今日一日を真摯に生きよう」と思います。女の子と観てイイ雰囲気になる、といった映画ではありませんが、深く心に余韻を残す映画です。大切な人と観るのもいいかもしれません。